19世紀の中ごろ、ヨークシャー地方の工業地帯で工員や炭鉱夫の貧しい家屋を荒し回ったネズミを捕らえるため作出された犬種で、当時はかなりの大きさだった。
1862年「ブロークン・ヘアード・スコッチ・オア・ヨークシャー・テリア」と命名されたが、犬種名が長すぎたため定着せず、1870年ごろからヨークシャー・テリアと呼ばれるようになった。
この犬種を作出するために使用されたのはマンチェスター・テリア(オールド・ブラック・タン・テリア)、スカイ・テリア、マルチーズだったといわれてい
る。その可憐なタイプと華麗な毛色から「動く宝石」とも呼ばれている。世界中で人気犬種となっている。
長い被毛で、左右に均等に真っ直ぐ垂れる。分け目は鼻から尾先まで伸びている。たいへんコンパクトで、整然としており、直立した姿勢は威厳ある態度を示している。全体のアウトラインは活き活きとした印象を与えており、十分にバランスがとれた体格である。